静岡の情報誌を作っている出版社が電子書籍アプリを作りました
2015年01月30日
RubyとSwiftをこよなく愛するマツナガです。
このたび、弊社が出版している静岡女子のためのフリーペーパー「womo」のiPhoneアプリ「womoアプリ(ウーモ)- 静岡・浜松の女性のフリーマガジンがいつでも読める!」をリリースしました。

情報誌のアプリというと、やはり「電子書籍」アプリを想像するでしょう。紙面をスキャンしたり、紙面データを画像化したものをスマートフォンやタブレットでペラペラめくってみるアレです。 iPadが発売されたのが今から5年前の2010年、この年、第?次電子書籍ブームがやってきて、このような電子書籍アプリがいくつも公開されました。
紙面データを画像化した電子書籍は「プリントレプリカ」タイプと呼ばれています。このタイプの電子書籍の特徴は、とにかく低コストで「電子書籍化」が可能なことです。紙面と同じレイアウトで電子書籍化できるので、コミックや雑誌などはプリントレプリカに向いています。最近では、スキャンしたデータからテキストを抽出して内蔵することで、テキスト検索や読み上げができる電子書籍も存在します。
確かにプリントレプリカは、紙面と同じレイアウトで読むことができますが、スマートフォンでは文字が小さくて読むことができません。小さい文字を読むには、2本の指で画面をピンチして画面を拡大する必要があります。スマートフォンやタブレットが発売されて間もない頃は、このピンチして拡大という操作にある種ステイタスを感じていた風潮があったような気がしますが、間違いなく言えるのは、それは快適な読書体験ではありません。
僕は、2010年頃から電子書籍に関する開発に携わってきましたが、電車の中で紙の本と同じ情報をスマートフォンで快適に読むことができる、そんな電子書籍をいつか作ってみたいとずっと考えていました。
そんな折り、「紙面データを紙の本だけに使うのはもったいないよね。せっかくいいコンテンツを持っているのだから、WPS.3からWeb APIで紙面のデータをはき出したら何かおもしろいモノ作れるんじゃない?」とニューキャストのYさんからお話があったのが去年の秋頃。
womoは、ニューキャスト社が開発・販売している、「WPS.3」というオンライン入稿/自動組版システムを使って印刷所に渡すためのデータを制作しています。WPS.3は、取材した記事のテキストや写真をブラウザを使ってインターネットを経由して入力することができます。つまり、WPS.3システムのデータベース紙面を作るために必要な情報として整理され蓄積されているのです。これをWeb APIという形で提供するので、紙面データをWebやアプリに活用できないかというアイデアです。
このアイデアをいただいて思ったのは、「スマートフォンで快適に読めるwomoを作ろう!」ということでした。
プリントレプリカは印刷データをそのまま画像化したものですが、Web APIで記事のテキスト情報を取得できれば、写真とテキストでHTML5で記事を作れます。スマートフォンに最適化したCSSとHTMLによって、スマートフォンで快適に読める記事が作れるわけです。
また、電子書籍を作り配信するには、記事をどれだけ短時間で電子化できるかがポイントです。できるだけ手間をかけずに電子化できて、できれば、発行日には、紙面と同じ記事が電子書籍で読めること、そんなシステムの開発が必要です。
そして、できあがったシステムはこんな感じです。

今回の開発範囲は、青い線で囲まれば部分、(1記事あたり)紙面を1分でウェブにする「paper-web」とwomoアプリ for iOSです。
(paper-webというサービス名は、womoのWEB副編集長の遠山さんが名付けました!)
paper-web自体もブラウザで操作が完結します。操作はとってもシンプルです。
WPS.3側で紙面データが校了状態になると、paper-webの取り込み可能な記事一覧が表示されます。web化したい記事を選んで「取り込み」ボタンをクリック。
これだけで、アプリに記事として配信されるようになります。
paper-webは2月4日から開催される印刷メディアビジネスの総合イベント「page2015」にニューキャスト社と合同で出展します。ぜひ会場に足を運んでいただき、「紙面を1分でWeb化」のデモをご覧になっていただけたらと思います。
また、今回のシステムとアプリ開発ではAWSのEC2やS3を使ったり、iOSアプリはSwiftで開発したりと、テクニカルな面でもいろいろなトライアルを行いました。このあたりの話はまた別の機会にお話しできればと思います。
paper-webで紙面を1分でWeb化したwomoの記事をぜひ、「womoアプリ」で読んでみてください。ダウンロードはもちろん無料です。


このたび、弊社が出版している静岡女子のためのフリーペーパー「womo」のiPhoneアプリ「womoアプリ(ウーモ)- 静岡・浜松の女性のフリーマガジンがいつでも読める!」をリリースしました。

情報誌のアプリというと、やはり「電子書籍」アプリを想像するでしょう。紙面をスキャンしたり、紙面データを画像化したものをスマートフォンやタブレットでペラペラめくってみるアレです。 iPadが発売されたのが今から5年前の2010年、この年、第?次電子書籍ブームがやってきて、このような電子書籍アプリがいくつも公開されました。
紙面データを画像化した電子書籍は「プリントレプリカ」タイプと呼ばれています。このタイプの電子書籍の特徴は、とにかく低コストで「電子書籍化」が可能なことです。紙面と同じレイアウトで電子書籍化できるので、コミックや雑誌などはプリントレプリカに向いています。最近では、スキャンしたデータからテキストを抽出して内蔵することで、テキスト検索や読み上げができる電子書籍も存在します。
確かにプリントレプリカは、紙面と同じレイアウトで読むことができますが、スマートフォンでは文字が小さくて読むことができません。小さい文字を読むには、2本の指で画面をピンチして画面を拡大する必要があります。スマートフォンやタブレットが発売されて間もない頃は、このピンチして拡大という操作にある種ステイタスを感じていた風潮があったような気がしますが、間違いなく言えるのは、それは快適な読書体験ではありません。
僕は、2010年頃から電子書籍に関する開発に携わってきましたが、電車の中で紙の本と同じ情報をスマートフォンで快適に読むことができる、そんな電子書籍をいつか作ってみたいとずっと考えていました。
そんな折り、「紙面データを紙の本だけに使うのはもったいないよね。せっかくいいコンテンツを持っているのだから、WPS.3からWeb APIで紙面のデータをはき出したら何かおもしろいモノ作れるんじゃない?」とニューキャストのYさんからお話があったのが去年の秋頃。
womoは、ニューキャスト社が開発・販売している、「WPS.3」というオンライン入稿/自動組版システムを使って印刷所に渡すためのデータを制作しています。WPS.3は、取材した記事のテキストや写真をブラウザを使ってインターネットを経由して入力することができます。つまり、WPS.3システムのデータベース紙面を作るために必要な情報として整理され蓄積されているのです。これをWeb APIという形で提供するので、紙面データをWebやアプリに活用できないかというアイデアです。
このアイデアをいただいて思ったのは、「スマートフォンで快適に読めるwomoを作ろう!」ということでした。
プリントレプリカは印刷データをそのまま画像化したものですが、Web APIで記事のテキスト情報を取得できれば、写真とテキストでHTML5で記事を作れます。スマートフォンに最適化したCSSとHTMLによって、スマートフォンで快適に読める記事が作れるわけです。
また、電子書籍を作り配信するには、記事をどれだけ短時間で電子化できるかがポイントです。できるだけ手間をかけずに電子化できて、できれば、発行日には、紙面と同じ記事が電子書籍で読めること、そんなシステムの開発が必要です。
そして、できあがったシステムはこんな感じです。

今回の開発範囲は、青い線で囲まれば部分、(1記事あたり)紙面を1分でウェブにする「paper-web」とwomoアプリ for iOSです。
(paper-webというサービス名は、womoのWEB副編集長の遠山さんが名付けました!)
paper-web自体もブラウザで操作が完結します。操作はとってもシンプルです。
WPS.3側で紙面データが校了状態になると、paper-webの取り込み可能な記事一覧が表示されます。web化したい記事を選んで「取り込み」ボタンをクリック。
これだけで、アプリに記事として配信されるようになります。
paper-webは2月4日から開催される印刷メディアビジネスの総合イベント「page2015」にニューキャスト社と合同で出展します。ぜひ会場に足を運んでいただき、「紙面を1分でWeb化」のデモをご覧になっていただけたらと思います。
また、今回のシステムとアプリ開発ではAWSのEC2やS3を使ったり、iOSアプリはSwiftで開発したりと、テクニカルな面でもいろいろなトライアルを行いました。このあたりの話はまた別の機会にお話しできればと思います。
paper-webで紙面を1分でWeb化したwomoの記事をぜひ、「womoアプリ」で読んでみてください。ダウンロードはもちろん無料です。


タグ :電子書籍
JANOG35に行ってきました
2015年01月27日
こんにちわ、高山です。
突然ですが、みなさんはJANOG(http://www.janog.gr.jp/)というグループを知っていますか?
JANOGにつては、サイト上に下記のように説明されています。
JANOGとはJApan Network Operators' Groupを意味し、インターネットに於ける技術的事項、および、それにまつわるオペレーションに関する事項を議論、検討、紹介することにより日本のインターネット技術者、および、利用者に貢献することを目的としたグループです。
(http://www.janog.gr.jp/information/)
1977年に設立とあるので、かなり歴史のあるグループですね。
過去には、DeN◯とか、◯ahooなどがホスト主催を務めてきたようです。
実は、高山も今まで知りませんでした。。。
今回、JANOGが年に1度行うイベント「JANOG35 Meeting」(今回35回目なので35)を、弊社が参加しているfinoというNPO法人(http://www.fino.jp/)がホスト主催する事になり、高山も行ってきました。
と言いつつ、本開催ではなく、懇親会に行っただけですけど。。。
こちらもサイトにある通り、「JANOG ミーティングではインターネットに於ける技術的事項、および、それにまつわるオペレーションに関する近々のトピックスや研究結果など有志による発表が行われます。」ということで、ネットに関連する技術を3日間に渡り、全国のネット事業者が集まり最新の技術について発表し、話し合う場です。
実際、全国の多くの事業者が参加していて、よく耳にする会社がずらずらといらっしゃいました。
その「JANOG35 Meeting」の2日目の夜に懇親会が開かれ、どんなものかと参加してきました。
場所は、グランディエール ブケトーカイ(http://www.grandair-bridal.jp/)で行われ、会場は300人程が入っており、大賑わいでした。
そして各所で名刺交換が行われており、自分もいくつかの会社さんと名刺交換をさせて頂いたり、お話をさせていただきました。
そんななか、料理をいただきながら話をしていたら、話の流れでセミナー?を開催することが決まったりして、既に緊張しています。。。
2月初旬にはセミナーの会場を決定する事になり、どんどん話が進んでいます。。。詳細は後日。
「JANOG35 Meeting」のように、なかなか静岡では全国規模でネット事業者が集まることがありません。
懇親会だけではありましたが、他の会社さんのエンジニアさんと話し、繋がりを作ることができたのは有意義な時間でした。
これからもどんどん顔を出していきたいと思います。
ちなみに、開催の様子はニコニコ動画に纏められていますので、興味のある方は御覧ください。
http://ch.nicovideo.jp/janog/video
突然ですが、みなさんはJANOG(http://www.janog.gr.jp/)というグループを知っていますか?
JANOGにつては、サイト上に下記のように説明されています。
JANOGとは
JANOGとはJApan Network Operators' Groupを意味し、インターネットに於ける技術的事項、および、それにまつわるオペレーションに関する事項を議論、検討、紹介することにより日本のインターネット技術者、および、利用者に貢献することを目的としたグループです。
(http://www.janog.gr.jp/information/)
1977年に設立とあるので、かなり歴史のあるグループですね。
過去には、DeN◯とか、◯ahooなどがホスト主催を務めてきたようです。
実は、高山も今まで知りませんでした。。。
今回、JANOGが年に1度行うイベント「JANOG35 Meeting」(今回35回目なので35)を、弊社が参加しているfinoというNPO法人(http://www.fino.jp/)がホスト主催する事になり、高山も行ってきました。
と言いつつ、本開催ではなく、懇親会に行っただけですけど。。。
JANOG Meetingとは
こちらもサイトにある通り、「JANOG ミーティングではインターネットに於ける技術的事項、および、それにまつわるオペレーションに関する近々のトピックスや研究結果など有志による発表が行われます。」ということで、ネットに関連する技術を3日間に渡り、全国のネット事業者が集まり最新の技術について発表し、話し合う場です。
実際、全国の多くの事業者が参加していて、よく耳にする会社がずらずらといらっしゃいました。
その「JANOG35 Meeting」の2日目の夜に懇親会が開かれ、どんなものかと参加してきました。
場所は、グランディエール ブケトーカイ(http://www.grandair-bridal.jp/)で行われ、会場は300人程が入っており、大賑わいでした。
そして各所で名刺交換が行われており、自分もいくつかの会社さんと名刺交換をさせて頂いたり、お話をさせていただきました。
そんななか、料理をいただきながら話をしていたら、話の流れでセミナー?を開催することが決まったりして、既に緊張しています。。。
2月初旬にはセミナーの会場を決定する事になり、どんどん話が進んでいます。。。詳細は後日。
まとめ
「JANOG35 Meeting」のように、なかなか静岡では全国規模でネット事業者が集まることがありません。
懇親会だけではありましたが、他の会社さんのエンジニアさんと話し、繋がりを作ることができたのは有意義な時間でした。
これからもどんどん顔を出していきたいと思います。
ちなみに、開催の様子はニコニコ動画に纏められていますので、興味のある方は御覧ください。
http://ch.nicovideo.jp/janog/video