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AWS Summit 2016 Tokyoと最近試したAWSサービスの感想

2016年06月09日

AWS Summit 2016 in Tokyo行ってきました。
そんなに目新しいことはなかったのですが、せっかく行ってきたので報告します。
敗因は自分の選択したセッションのせいなんですけどね。
技術者はDeveloper Conferenceに行った方がいいです。混んでるけど。

AWS Summit Tokyo 2016


http://www.awssummit.tokyo/?trk=sitemerch

Aurora


MySQL互換(MySQLをカスタマイズしたのかな?)のRDBMSでAmazon独自のシステムです。
今までのAWSサービスの中で、もっとも早く多く導入をされてるそうです。
メリットとしてはMySQLより早いとか、
MySQLと同じSQLが使えるとか、
relation先のslaveサーバーも自動的に参照して負荷分散するとか、
保存領域が自動的に拡大縮小して実際に保存した分しか課金されないとか、
いいことばっかり言っていました。
使わない手はないと思って後日調べてみたら、うちの会社で使っているMySQLの10倍の価格…
どなたか使ったら感想を聞かせてください。



サーバーレス


業界ではわりと前から言われてますね。
一応説明しておくと、例えばあるページを世界に公開しようとしたとします。
従来の方法だとWebサーバーを立ち上げてそこにページをアップロードします。
しかしAWSが提供するS3というストレージのサービスがあるのですが、
ただのストレージサービスではなくhttpでアクセスすることもできます。
なので静的なページならそのストレージだけあれば公開できてしまいます。
その場合サーバーを構築しない(サーバーレス)ので、
サーバーの構築コスト、セキュリティ、障害対策、運用などのコストがかからなくなります。
あと普通にサーバー契約するより安いです。



lambda


サーバーレスに分類もできるんですが、大事なので分けて書きます。
lambdaはあるトリガーによって一時的に起動し、
こちらが仕込んだコードを実行したら勝手に終了するサーバーです。
サーバーといってもOS部分はAmazonが管理してくれているので、
利用者はサーバーを気にする必要はありません。
で、サーバーはない方がコストが少なくて済むのは上述の通りですが、
S3では静的なページしか公開することができません。
しかし実際は動的なコンテンツも必要です。
そんなときにこのlambdaを使います。
サーバー契約より圧倒的に安いです。



クラウドファースト


クラウドを前提にシステムを設計しようということです。
上手にサービスを組み合わせることで、安く、安全に、早く、便利にシステム構築しようという思想です。





あと最近使ってみたAWSのサービスについてレポートします。


最近使ったAWSサービスレポート


Cloud Front


Reverse Proxyとして使って、重いサイトを早くしようと思って使ってみました。
実際に設定したページはこちら。
http://dqzhxii51q4fx.cloudfront.net/index/middle.html
もとのページはこちら。
https://www.sumailab.net/index/middle.html

どうでしょう?
CloudFrontのページは2回目以降の表示は早くなるのですが体感できましたでしょうか?

これで早くなることはわかりました。
でもキャッシュなので注意があります。
ページの更新がすぐに反映されないことがあります。
実用のためには、キャッシュの保存期間や、キャッシュさせないページの設定など
きちんと設計しておく必要があります。
ちなみに、キャッシュの保存期間は1分でも十分意味があると思っています。
なぜなら、サーバーの負荷は同時にアクセスがきたときに高まるものですが、
1分のキャッシュがあればその間に同時アクセスをキャッシュでさばくことができます。
そして負荷が下がればサーバーのスペックを下げることもできます。
クラウドファーストを実感しました。



Storage Gateway


S3をiSCSIのストレージと見せかける仮想アプライアンスサーバーです。
これで社内ファイルサーバーをリプレースしようとして、思ったのと違ったので報告します。

まずS3についてもう少し説明します。
S3には通常の領域と、低頻度アクセスという2種類のファイルシステムがありまして、
低頻度アクセスは通常の半分くらいの費用で使えます。
加えて、Glacierというもっと低頻度のファイルシステムもあり、それは通常の1/3です。
また、ファイルのlyfecycleという設定があり、一定期間操作のないファイルを自動的に、
低頻度アクセスやGlacierに移すという機能があります。
これらの機能を使うことで、ファイルサーバーの費用をだいぶ抑えられると思っていたのです。

しかしStorage Gatewayが使用するS3の領域は、
ブラックボックスで隠された特別な場所を使っているようです。
そのため、lifecycleの設定をすることができず、
全て通常の領域に保存しなければなりません。
(手作業でGlacierに移すなどはもちろん可能)
また、その領域は直接アクセスすることができません。
Storage Gatewayを通す必要があります。
S3の機能をフルに使おうと思っている方は十分注意してください。

とはいえ、それでも安いのでこれでリプレースしたいと思っています。




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Posted by iA SEチーム at 10:54│Comments(0)AWS
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